作業の概要
「マスク」というのはアレです、覆いのことです。実際の画材でも、マスキングテープや、マスキング液があるように、この領域には色を乗せたくないな、という部分をマスクして覆い、着色しないようにする機能のことを、CG的には「マスク」機能といいます。
マスクの方法は各アプリケーション毎に色々方法が提供されていますが、Painterでは以下の3つが提供されています。
- レイヤーに結びついたレイヤーマスク機能
- 透明度を元にした選択領域
- チャンネルを使った選択領域
今回はチャンネルを使った方法を示します。
(チャンネルとは厳密には「アルファチャンネル」と言うのですが、Painter的に、ここでは「チャンネル」で統一しておきます)
なんというか、こういう風に書くと凄く難しそうなんですが、要するに
『後でも使いたいから、一度使った選択範囲自体を保存しておく』機能
だと思っておけばいいです。
選択範囲とはこういう、選択された特定の領域のことです(図1-1)。
〈図1-1 選択範囲サンプル(部分)〉
上図では、髪の部分が選択されています。
この選択領域をどう使うかといえば、画面左下に存在する領域描画アイコン(図1-2の赤い丸で囲んだ部分)をクリックし、描画の有効範囲を設定(図1-3)、指定された領域でしか色を塗れない様にします。
〈図1-2 領域描画アイコン〉
〈図1-3 選択範囲の描画設定方法〉
はみ出しを気にせず塗るためにも、そして不要な部分をボタン一つで一気に消していくためにもチャンネルに選択範囲を保存していきます。
例えば、「選択範囲の内側に描画」するよう設定すると(図1-3)、髪の部分からはみ出さずに色を塗ることができます。と、言っておいて何ですが、この方法は強制終了を誘発しやすい大変危険な方法なので、あまりお薦めしません。
また、はみ出して描いた時も、メニュー→選択→選択範囲の反転を実行し、そのあと削除すると、はみ出した部分がごっそり消えます。Painterでは、こちらの方法が有効な方法です。
なので、この方法をこれから2回に分けて、説明します。
作例図はPainter11ですが、Painter9.5でも同様のことができます。
(8以降であれば通用すると思います)
→[2/3]へ続く
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この作例は、ピアプロ・キャラクター・ライセンス(PCL)に基づいて、クリプトン・フューチャー・メディア株式会社のキャラクター「初音ミク」を描いたものです