Painterの備忘録的なアレ

Painter 2018 リリース!(2017/06/28)

クリッピングマスク的な塗り方の補足情報

Painterでのクリッピングマスク的な塗り方[2/2]で書いた(1)と(2)の手段は、それぞれ長所短所があります。

手段長所短所
(1) チャンネル使用するメモリが少なく、動作が軽い操作アクションが(2)の場合より多く、煩雑
(2) レイヤー操作アクションが(1)より少なく、より直感的メモリを多く使い、動作が重い



まとめると「レイヤーを使うと、Painterの動作がかなり重くなる」と言うことです。


Painterは、Photoshopに比較するとレイヤー周りの処理が洗練されているとは言い難く、レイヤー数を多くすると、とたんに動作が怪しくなります。

また、印刷を前提にした大きな画像ファイルで多数のレイヤーを使用すると、処理する情報量が膨大となるために、異常終了する確率が高いです

そのため、大きな画像を扱っている場合やレイヤーが多い絵では、(1)のチャンネルを使用することをお薦めします。

ただしチャンネルは、一つのRIFファイルにつき最大32枚までしか保存できません。それ以上のパーツ分けが必要な絵では、レイヤーを使用することになります。


それぞれ、描かれる絵の方向性によってどちらの手段の方が利便性が高いのかは異なります。
なので、ご自身の便利な方を利用してください。

個人的には、経験則からも、チャンネルをお薦めします。


ただどちらも「下地レイヤーを作成し、はみ出しを気にせず塗り込む」という作業感や作業量は、クリッピングマスク処理と変わらないと思います。

warning_32q補足1
Photoshopでクリッピングマスク処理されたファイルをPainterで開くと、クリッピングマスク処理が解除されます。
warning_32q補足2
チャンネルはPhotoshopとも互換性がある機能なので、Painterで作成したチャンネルはPhotoshopでも扱えます。
warning_32q補足3
単純計算で、チャンネルの方はレイヤーよりも扱う情報量が1/3になり、その分メモリが節約されます。
小さいピクセル数のキャンバスではあまり気になりませんが、高解像度のファイルを扱うときには大きな違いとなってきます。


関連エントリー
Painterでのクリッピングマスク的な塗り方[1/2]
Painterでのクリッピングマスク的な塗り方[2/2]
◆クリッピングマスク的な塗り方の補足情報
便利な「グループコンテンツの選択」機能

チャンネル(マスク)を使った着色方法[1/3]
チャンネル(マスク)を使った着色方法[2/3]
チャンネル(マスク)を使った着色方法[3/3]

Painterでの選択範囲と着色下地の作り方[1/2]
Painterでの選択範囲と着色下地の作り方[2/2]
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Painterでのクリッピングマスク的な塗り方[2/2]

[1/2]からの続きです。

とりあえず、肌の部分をパーツ分けした下地レイヤーを作成しましたが、これから先の作業は、選択範囲を
(その1) チャンネルに保存する方法
(その2) 下地レイヤーそのままで利用する方法
の2つに大きく分かれます。

本来ならば髪、服、装飾品と各部分の下地レイヤーを同様に延々と作っていくわけですが、今回はクリッピングマスク的処理の説明なので、先の着彩作業に進みます。

(その1) 下地レイヤーの選択範囲をチャンネルに保存する方法

(1-1) チャンネルに保存
下地レイヤーの選択範囲をチャンネルに保存します。

(1-1-1)レイヤー「肌ベース」の選択範囲を取る。
レイヤーパレットの「肌ベース」レイヤーをCtrl+クリックします(Ver.11のみ)(図2-1)。
レイヤーの選択範囲を取る
〈図2-1 レイヤーの選択範囲を取る〉

すると、塗った部分が選択状態になっているのを確認します(図2-2)。
選択状態
〈図2-2 選択状態〉
warning_32q補足
選択範囲の取り方はPainterのバージョンによって操作がことなります。
Ver.12以上の新しいPainterでは、レイヤーパレットのレイヤーサムネイル(画像縮小表示部分)をCtrl+クリックしてください。

Ver.10以前の人は、レイヤーを右クリックして出るコンテキストメニューの「レイヤーの透明度を選択」を実行し、選択範囲を取ってください。(参照→便利な「グループコンテンツの選択」機能 の図4)



(1-1-2)選択範囲の保存。
選択された状態のまま、メニュー→選択→選択範囲の保存を実行。
もしくはメニュー→ウィンドウ→チャンネルでチャンネルパレット(図2-3)を表示し、チャンネル保存ボタン(図2-3の赤い丸で囲んだ部分)を押下。
チャンネルパレット
〈図2-3 チャンネルパレット〉

チャンネル属性ダイアログ(図2-4)が出るので、名前を「肌」に変更し、OKボタンを押下。
チャンネルパレットの最後に、肌チャンネルが追加された事を確認する(図2-5の赤い丸で囲んだ部分)
チャンネル属性画面
〈図2-4 チャンネル属性画面〉
肌チャンネルが追加されたパレット
〈図2-5 肌チャンネルが追加されたパレット〉



(1-1-3)チャンネルを反転し保存。
チャンネルパレットで、「肌」を選択し、反転ボタン(図2-3の青い丸で囲んだ部分)を押下。

そして、「肌」チャンネルの目のアイコンを閉じて表示内容が見えない様にし、チャンネルパレットでは「RGB」を選択してください。
でないと、マスクがかかった見にくい色で表示されます(図2-6)。
PainterImage217
〈図2-6 マスクが表示された状態〉
(図2-6はマスクの色を、標準の赤色から紫色に変更して表示)

チャンネルを使用する場合、ここまでが下準備です。
(1-2) 着彩
まずは、初心者にも使いやすい個人的お薦めブラシを列挙します。
塗り
オイルパステル〈図2-7 オイルパステルカテゴリのオイルパステル〉
標準丸筆
〈図2-8 ティントカテゴリの標準丸筆〉

無地テクスチャを選択してこれらを使うと、CGらしい癖のない滑らかな塗りができます。
無地テクスチャの使い方は、Painterで下書きからペン入れの方法[3/4] の「無地テクスチャの作成」を参照してください。
ぼかし
水滴
〈図2-9 ブレンドカテゴリの水滴〉
オイルブレンド20〈図2-10 ブレンドカテゴリのオイルブレンド20〉
ソフナー
〈図2-11 ティントカテゴリのソフナー〉

オイルブレンド20は、Photoshopの指先ツール、ソフナーは同ぼかしツールの様なものです。

また、これら5つのブラシはレイヤーの透明度に対応していません
筆圧が低い状態で描くと、PhotoshopやSAIのように半透明にならずに、白くなります(図2-12)。
描き始めが白くなった状態
〈図2-12 描き始めが白くなった状態〉

ぼかしとして挙げたブラシバリアントも、レイヤー透明な部分に描くと白く描写されます。

これらの従来から搭載されているブラシでの現象を改善し、ぜひ透明度に対応していただきたいと切にコーレルに願うばかりです。



(1-2-1)レイヤーで色を塗る。
レイヤーパレットに移動し、肌の部分の色塗りを行います。
自由に着彩してください。この部分は手順などは特にありません。

着彩するのは「肌ベース」レイヤーでも新規レイヤーでも構いません。
新規レイヤーの場合、上図2-12の様な現象を回避するために、レイヤーパレットの「下の色を拾う」チェックボックスをオンにしておくと、下位レイヤーの色と混色されて塗れます。(図2-13)。
PainterImage33-1
〈図2-13 下位レイヤーの色の影響を受ける状態〉

残念ながらPainterでは、Photoshopの様にレイヤーの独立性を保持する塗り方というのは、あまり意味がありません。

今回は新規レイヤーは作らず、「肌ベース」に直接塗りました(図2-14)。
はみ出しなどは全く気にしません。
肌の部分が塗り終わった状態
〈図2-14 肌の部分が塗り終わった状態(部分)〉
(1-3) はみ出した部分を削除
不必要な部分を削除します。

(1-3-1)チャンネルの読み込み。
メニュー→選択→選択範囲の読み込みを実行。
もしくは、チャンネルパレットの読み込みボタンを押下(図2-15の赤い丸で囲んだ部分)か、ショートカットCtrl+Shift+G。
チャンネルパレット
〈図2-15 チャンネルパレット〉

選択範囲の読み込み画面(図2-16)の、使用チャンネルプルダウンリストで「肌」を選択、OKボタンを押下。
選択範囲の読み込み画面〈図2-16 選択範囲の読み込み画面〉

肌以外の領域が選択された状態になりました(図2-17)
PainterImage227
〈図2-17 領域外が選択された状態(部分拡大)〉



(1-3-2)選択範囲内を削除。
メニュー→編集→消去(もしくはBackspace)を実行。
はみ出した部分が削除されました(図2-18)。
はみ出した部分が削除された状態(部分拡大)
〈図2-18 はみ出した部分が削除された状態(部分拡大)〉

(その2) 下地レイヤーそのままで利用する方法

作業の流れは、チャンネルを利用する方法と同じです。
チャンネルに保存する代わりに、下地レイヤーそれ自体を、選択範囲の元として使用します。
(2-1) 着彩
基本的には上記(1-2)の内容と同じです。
しかし、肌ベースレイヤーに(はみ出しを気にせず)直接塗ってはいけません。下地レイヤーの上に必ず新規レイヤーを作成し、それを塗る様にしてください

必要ならば、レイヤーパレットの「下の色を拾う」をチェックし(図2-13)、下地レイヤーで塗った色と混色しながら塗ると良いと思います。

この手段で注意すべきは「下地レイヤーそれ自体の着色した領域を変えてはいけない」と言うことです。


どうしても下地レイヤー自体に塗りたい場合は、必ずレイヤーパレットの「透明度ロック」チェックボックスをオンにしてください。

ただ透明度ロック状態では、透明度ロック状態でぼかすと黒が混ざることへの対処法でも書いた、黒が混じるという現象がおきますので注意が必要です。
なので、直接下地レイヤーに塗るというやり方は、個人的には、お薦めしません。

(2-2) はみ出した部分を削除
はみ出したレイヤーが全くない場合は、この作業を無視してください。

(2-2-1)レイヤー「肌ベース」の選択範囲を取る。
(1-1-1)の作業と同じです。肌の領域が選択され、上図2-2と同じ状態になります。

(2-2-2)選択範囲の反転。
メニュー→選択→選択範囲の反転(またはCtrl+I)を実行。

(2-2-3)選択範囲内を削除。
メニュー→編集→消去(またはBackspace)を実行。
はみ出した部分が削除され、上図2-18と同じ状態になります。



クリッピングマスク的な塗り方の補足情報に続く



関連エントリー
Painterでのクリッピングマスク的な塗り方[1/2]
◆Painterでのクリッピングマスク的な塗り方[2/2]
クリッピングマスク的な塗り方の補足情報

便利な「グループコンテンツの選択」機能

この作例は、ピアプロ・キャラクター・ライセンス(PCL)に基づいて、クリプトン・フューチャー・メディア株式会社のキャラクター「初音ミク」を描いたものです
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チャンネル(マスク)を使った着色下地の作り方[3/3]

[2/3]の続きです。始めから読む方はこちら[1/3]から。

[2/3]までで一通りチャンネルを作って修正した訳ですが、今度はこれらを複製し、さらに領域を追加します。

今回のイラストの特性(線の影響が強いコミック系)を考え、キャラクタのシルエットを選択範囲としたチャンネルと、小道具のタンバリン部分のチャンネルを作ることにしました。

このあたり、後の着色作業で「繰り返し使いそうだな」と思う選択範囲を、ある程度まで事前に考えて、準備しておく必要があります

最初は勝手が分からないと思いますが、何枚も描いていく内に「このくらいのチャンネルが必要だな」というのが予想できるようになってきます。
私の場合は「チャンネルを使わない」絵という所に帰着してしまいましたが。

選択範囲を追加(応用)

キャラクタのシルエット(外周)にあたる選択領域を主線を利用して作ります。

(1) 髪チャンネルを複製。
髪チャンネルを選択し、チャンネルパレットの右側にある三角のアイコン(図3-1の赤い丸で囲んだ部分)をクリックし、チャンネルパレットのメニュー画面(図3-2)で、そこで複製をクリック。
PainterImage2
〈図3-1 チャンネルパレット上部〉
チャンネルパレットのメニュー画面
〈図3-2 チャンネルパレットのメニュー画面〉

または、髪チャンネルを選択状態のまま右クリックしたコンテキストメニュー(図3-3)で複製をクリックします。
チャンネルのコンテキストメニュー
〈図3-3 チャンネルのコンテキストメニュー〉

チャンネルの複製というダイアログ(図3-4)がでますので、「保存先」に新規を選び、OKボタンを押下します。
PainterImage5
〈図3-4 チャンネルの複製ダイアログ〉

チャンネルパレットに新規複製チャンネル「アルファ2」が増えていることを確認します。


(2) 主線レイヤーを選択し、「透明度ロック」のチェックボックスをオンにして、黒(RGB(0.0.0))で塗り潰し。
この部分の詳細な説明は、Painterで下書きからペン入れの方法[4/4] の(2-5) (2-6) あたりを参考にしてください。

主線の色を変更してなかった人は、この上記作業は無視してください。

何の為にこの作業を行っているのか? というと、シルエットのチャンネルを作るために、モノクロの画像情報が必要だったからです。

主線の色を茶色のままで行うとチャンネルに保存した時に、黒白ではなく灰色の状態で登録されるので、それをを防ぐ意味があります


(3) 主線レイヤーを選択し、メニュー→選択範囲→自動選択。
自動選択ダイアログの参照元に「画像の明るさ」を選択してOKボタン押下。

主線が選択状態になっていることを確認します。


(4) メニュー→選択→選択範囲の保存を実行。
選択範囲の保存ダイアログ(図3-5)が出てくるので、「保存先」プルダウンでアルファ2を(図3-5の赤い丸で囲んだ部分)、「既存のマスクに追加」のラジオボタンを選択し(図3-5の青い丸で囲んだ部分)、OKボタンを押下。
選択範囲の保存ダイアログ
〈図3-5 選択範囲の保存ダイアログ〉

するとアルファ2チャンネルは、図3-6のような髪チャンネルと線画の選択範囲の合体した画像となります。
選択範囲の合成されたチャンネル
〈図3-6 選択範囲の合成されたチャンネル〉

(5)チャンネル名を変更。
アルファ2チャンネルをダブルクリックし、チャンネル属性ダイアログ(図3-7)を出し、チャンネル名を「シルエット」に変更します。
PainterImage32_1
〈図3-7 チャンネル属性ダイアログ〉

チャンネル属性ダイアログは、図3-2や図3-3のコンテキストメニューにもあるので、そこから実行してもかまいません。


(6) 選択色に白を選択し、ツールボックスのバケツツールで線の中身を塗り潰し 。
塗り潰せなかった部分は、ペンカテゴリの塗潰しペンで白で塗っていきます。
かなり地味な作業です。

白抜きされたシルエットチャンネルの様子はこちら(図3-8)
PainterImage33
〈図3-8 シルエットチャンネル(完成)〉

上記の作業を手順を替えつつもう1枚、タンバリンの部分のチャンネルも作りました。
タンバリンチャンネル
〈図3-9 タンバリンチャンネル(完成)〉


これら2つのチャンネルを反転し、ようやく着色の下準備完了です。
お疲れ様でした。


関連エントリー
チャンネル(マスク)を使った着色下地の作り方[1/3]
チャンネル(マスク)を使った着色下地の作り方[2/3]
◆チャンネル(マスク)を使った着色下地の作り方[3/3]

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チャンネル(マスク)を使った着色下地の作り方[2/3]

[1/3]からの続きです。

チャンネルの作成

(1) 主線をコピー複製する。
主線レイヤーを選択、メニュー→レイヤー→レイヤーを複製を実行。もしくは選択レイヤー上で右クリックで、複製を実行。
選択区別するためこれを「主線2」と名前を変更します。

(2) 主線2レイヤーを選択し、マスクを作りたいエリアを任意の色で塗り潰す。
今回は髪の部分のマスクを作りたいため、ツールボックスのバケツツール(図2-1の赤い丸で囲んだ部分)を使って水色で塗り潰しました。
ツールボックスのバケツツール
〈図2-1 ツールボックスのバケツツール〉

またその際、狭い部分(図2-2の赤い丸で囲んだ部分)にも色が流し込めるように、塗潰しのプロパティを図2-3の様にしました。
髪の狭い部分
〈図2-2 髪の狭い部分〉

バケツツールのプロパティ設定
〈図2-3 バケツツールのプロパティ設定〉

「セルの塗り潰し」ボタンを押し、「許容値」を4、「境界ぼかし」を0、「アンチエイリアス」のチェックボックスはオンになっています。

今回の場合、特に許容値の設定が重要で、この値を0にすると図2-2のような狭い部分に色を流し込めなくなります。逆に値を大きくすると、浸食が激しすぎて違う領域まではみ出してしまいますので、適宜調整が必要です。

失敗した場合は、メニュー→編集→取り消し(またはCtrl+zを押下)をすぐ行い、直前の塗り潰し処理をなかったことにして、やり直しましょう。

(3) ツールボックスの選択色が、塗り潰しに使用した水色であることを確認し、メニュー→選択→自動選択で、参照元プルダウンに「選択色」を選択し、OKボタンを押下。
すると塗り潰した髪の部分が選択された状態になります(図2-4)。
PainterImage21
〈図2-4 塗り潰し領域が選択された状態〉

(4) 塗り潰し部分が選択された状態のまま、メニュー→選択→選択範囲の保存を実行。
選択範囲の保存ダイアログ(図2-5)で保存先「新規」、名前に区別の付けやすい名前を入力し(図2-5の例では「髪」)、OKボタンを押下。
選択範囲の保存ダイアログ
〈図2-5 選択範囲の保存ダイアログ〉

すると髪以外の部分が半透明の赤で表示されます(図2-6)。
選択範囲が保存された状態の画面
〈図2-6 選択範囲が保存された状態の画面〉

これで選択範囲(水色で塗り潰した髪の部分の領域)が保存されたことを意味します。

(5) チャンネルパレットに髪のチャンネルが新規作成されていることを確認。
チャンネルパレットが表示されていない場合は、メニュー→ウィンドウ→チャンネルをクリックすると表示されます。

(6) メニュー→選択→選択解除(またはCtrl+D)で、選択状態を解除。

warning_32q補足
上記「チャンネルの作成」では、塗り潰した青色により選択範囲を取ってますが(手順(1)~(3)に相当)、Ver.11ならばマジックワンドツール(自動選択機能)で、取得しても問題ないです。

マジックワンドツールを用いた選択範囲取得の方法はPainterでの選択範囲と着色下地の作り方[1/2] を参考にしてください。

チャンネルの修正

このままでは、マスクとしてはまだ粗いのでチャンネルを修正していきます。

(1)はみ出し部分の削除。
主線2を非表示にし、画面を拡大すると(図2-7)、現在のマスク状態が分かるので、はみ出ている部分を消去します。
髪チャンネルの部分拡大
〈図2-7 髪チャンネルの部分拡大〉

マスクのかかった赤い部分は黒(RGB:255.255.255)、それ以外の部分は白(RGB:0.0.0)という決まりがあるため、選択色に白を選択し、ペンカテゴリのスクラッチボードで、はみ出た赤い表示部分を塗って(削って)いきます

消しゴムカテゴリの消しゴムブラシなどでも削っていけます。
ただしツールボックスにある消しゴムツールでは消せませんので注意してください。

ブラシは、スクラッチボードでなければいけないわけではありません。ベタ塗りのできるブラシであればなんでもいいです。
消しすぎて、赤い部分を再修正したい場合は黒を選択し該当部分を塗ってください(図2-8)。
髪チャンネルの部分拡大(修正後)
〈図2-8 髪チャンネルの部分拡大(修正後)〉

この作業は丁寧さがものをいう作業です。

確認のためにチャンネルの反転(図2-9の赤い丸で囲んだ部分)や、チャンネルパレットにあるRGB(図2-9の青い丸で囲んだ部分)を非表示にして、図2-10の様な黒白画面での確認を便宜行い、予想外の消し忘れ、塗り残しなどがないことを確認してください。
チャンネルパレット
〈図2-9 チャンネルパレット〉
チャンネルのRGBを非表示状態
〈図2-10 チャンネルのRGBを非表示状態〉


髪チャンネルの修正が終わった後の画面全体表示(縮小図)はこちら(図2-11)。
画面全体表示(縮小図)
〈図2-11 画面全体表示(縮小図)〉

チャンネル保存が終了した時点で、「チャンネルの作成」で使用した主線2のレイヤー(髪を青で塗り潰したもの)は捨てて構いません。
更にパーツ毎のチャンネルを作りたい場合は、捨てずに利用して、必要なくなった時点で捨ててください。


チャンネルの利用方法

チャンネルに保存した選択範囲を呼び出す基本的方法です。

(1) メニュー→選択→選択範囲の読み込みを実行。
選択範囲の読み込みダイアログ(図2-12)の「使用チャンネル」に髪を選択し、OKボタンを押下。
選択範囲の読み込みダイアログ
〈図2-12 選択範囲の読み込みダイアログ〉

これで、髪の領域が選択された状態になっています
選択を解除するには、今まで同様、メニュー→選択→選択解除(またはCtrl+Dを押下)で解除できます。

チャンネルの応用

より実用的にするための一工夫と方法です。

(1)チャンネルパレットのチャンネル反転ボタン(上図2-9の赤い丸で囲んだ部分)を押下。
チャンネルを反転させて、髪以外の部分が選択されるように変更します

これは、はみ出して塗った部分を、後でまとめて消す作業のために行っています(図2-13)。
作例では、任意のレイヤーを緑で塗り潰したあと、髪チャンネル(反転済み)を読み込み、メニュー→編集→消去(またはBackSpaceを押下)を実行。
すると髪の部分だけ残った状態になりました。
反転したチャンネルの利用手順
〈図2-13 反転したチャンネルの利用手順〉

この様に、後からはみ出した不必要な部分を一気に削除するのです。
(詳しい作業方法はPainterでのクリッピングマスク的な塗り方[2/2]を参照のこと)

個人的に、選択状態のまま、領域外に色を塗らないように設定して着色するよりも、はみ出した部分をあとでまとめて消す方法を強くお薦めします

これは経験的に、長く選択状態のままで作業を行うと、Painterが誤動作しやすくなることが多かったからです。


[3/3]へ続く



関連エントリー
チャンネル(マスク)を使った着色下地の作り方[1/3]
◆チャンネル(マスク)を使った着色下地の作り方[2/3]
チャンネル(マスク)を使った着色下地の作り方[3/3]

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チャンネル(マスク)を使った着色下地の作り方[1/3]

色による表現は、表現の幅が線画以上に広いので描く人によって千差万別なのですが、コミック系イラスト的には割と古典的な、チャンネルを使ったマスクを利用した着色を行っていきたいと思います。厳密には、着色のための下準備ですが。

作業の概要

「マスク」というのはアレです、覆いのことです。
実際の画材でも、マスキングテープや、マスキング液があるように、この領域には色を乗せたくないな、という部分をマスクして覆い、着色しないようにする機能のことを、CG的には「マスク」機能といいます。

マスクの方法は各アプリケーション毎に色々方法が提供されていますが、Painterでは以下の3つが提供されています。
  1. レイヤーに結びついたレイヤーマスク機能
  2. 透明度を元にした選択領域
  3. チャンネルを使った選択領域

今回はチャンネルを使った方法を示します。
(チャンネルとは厳密には「アルファチャンネル」と言うのですが、Painter的に、ここでは「チャンネル」で統一しておきます)

なんというか、こういう風に書くと凄く難しそうなんですが、要するに
『後でも使いたいから、一度使った選択範囲自体を保存しておく』機能
だと思っておけばいいです。

選択範囲とはこういう、選択された特定の領域のことです(図1-1)。
選択範囲サンプル
〈図1-1 選択範囲サンプル(部分)〉
上図では、髪の部分が選択されています。


この選択領域をどう使うかといえば、画面左下に存在する領域描画アイコン(図1-2の赤い丸で囲んだ部分)をクリックし、描画の有効範囲を設定(図1-3)、指定された領域でしか色を塗れない様にします。
領域描画アイコン
〈図1-2 領域描画アイコン〉
選択範囲の描画設定方法
〈図1-3 選択範囲の描画設定方法〉

はみ出しを気にせず塗るためにも、そして不要な部分をボタン一つで一気に消していくためにもチャンネルに選択範囲を保存していきます。

例えば、「選択範囲の内側に描画」するよう設定すると(図1-3)、髪の部分からはみ出さずに色を塗ることができます。と、言っておいて何ですが、この方法は強制終了を誘発しやすい大変危険な方法なので、あまりお薦めしません

また、はみ出して描いた時も、メニュー→選択→選択範囲の反転を実行し、そのあと削除すると、はみ出した部分がごっそり消えます。Painterでは、こちらの方法が有効な方法です。
なので、この方法をこれから2回に分けて、説明します。


作例図はPainter11ですが、Painter9.5でも同様のことができます。
(8以降であれば通用すると思います)


[2/3]へ続く


関連エントリー
◆チャンネル(マスク)を使った着色下地の作り方[1/3]
チャンネル(マスク)を使った着色下地の作り方[2/3]
チャンネル(マスク)を使った着色下地の作り方[3/3]

便利な「グループコンテンツの選択」機能

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