Painterの備忘録的なアレ

Painter 2018 リリース!(2017/06/28)

クリッピングマスク的な塗り方の補足情報

Painterでのクリッピングマスク的な塗り方[2/2]で書いた(1)と(2)の手段は、それぞれ長所短所があります。

手段長所短所
(1) チャンネル使用するメモリが少なく、動作が軽い操作アクションが(2)の場合より多く、煩雑
(2) レイヤー操作アクションが(1)より少なく、より直感的メモリを多く使い、動作が重い



まとめると「レイヤーを使うと、Painterの動作がかなり重くなる」と言うことです。


Painterは、Photoshopに比較するとレイヤー周りの処理が洗練されているとは言い難く、レイヤー数を多くすると、とたんに動作が怪しくなります。

また、印刷を前提にした大きな画像ファイルで多数のレイヤーを使用すると、処理する情報量が膨大となるために、異常終了する確率が高いです

そのため、大きな画像を扱っている場合やレイヤーが多い絵では、(1)のチャンネルを使用することをお薦めします。

ただしチャンネルは、一つのRIFファイルにつき最大32枚までしか保存できません。それ以上のパーツ分けが必要な絵では、レイヤーを使用することになります。


それぞれ、描かれる絵の方向性によってどちらの手段の方が利便性が高いのかは異なります。
なので、ご自身の便利な方を利用してください。

個人的には、経験則からも、チャンネルをお薦めします。


ただどちらも「下地レイヤーを作成し、はみ出しを気にせず塗り込む」という作業感や作業量は、クリッピングマスク処理と変わらないと思います。

warning_32q補足1
Photoshopでクリッピングマスク処理されたファイルをPainterで開くと、クリッピングマスク処理が解除されます。
warning_32q補足2
チャンネルはPhotoshopとも互換性がある機能なので、Painterで作成したチャンネルはPhotoshopでも扱えます。
warning_32q補足3
単純計算で、チャンネルの方はレイヤーよりも扱う情報量が1/3になり、その分メモリが節約されます。
小さいピクセル数のキャンバスではあまり気になりませんが、高解像度のファイルを扱うときには大きな違いとなってきます。


関連エントリー
Painterでのクリッピングマスク的な塗り方[1/2]
Painterでのクリッピングマスク的な塗り方[2/2]
◆クリッピングマスク的な塗り方の補足情報
便利な「グループコンテンツの選択」機能

チャンネル(マスク)を使った着色方法[1/3]
チャンネル(マスク)を使った着色方法[2/3]
チャンネル(マスク)を使った着色方法[3/3]

Painterでの選択範囲と着色下地の作り方[1/2]
Painterでの選択範囲と着色下地の作り方[2/2]
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Painterでのクリッピングマスク的な塗り方[2/2]

[1/2]からの続きです。

とりあえず、肌の部分をパーツ分けした下地レイヤーを作成しましたが、これから先の作業は、選択範囲を
(その1) チャンネルに保存する方法
(その2) 下地レイヤーそのままで利用する方法
の2つに大きく分かれます。

本来ならば髪、服、装飾品と各部分の下地レイヤーを同様に延々と作っていくわけですが、今回はクリッピングマスク的処理の説明なので、先の着彩作業に進みます。

(その1) 下地レイヤーの選択範囲をチャンネルに保存する方法

(1-1) チャンネルに保存
下地レイヤーの選択範囲をチャンネルに保存します。

(1-1-1)レイヤー「肌ベース」の選択範囲を取る。
レイヤーパレットの「肌ベース」レイヤーをCtrl+クリックします(Ver.11のみ)(図2-1)。
レイヤーの選択範囲を取る
〈図2-1 レイヤーの選択範囲を取る〉

すると、塗った部分が選択状態になっているのを確認します(図2-2)。
選択状態
〈図2-2 選択状態〉
warning_32q補足
選択範囲の取り方はPainterのバージョンによって操作がことなります。
Ver.12以上の新しいPainterでは、レイヤーパレットのレイヤーサムネイル(画像縮小表示部分)をCtrl+クリックしてください。

Ver.10以前の人は、レイヤーを右クリックして出るコンテキストメニューの「レイヤーの透明度を選択」を実行し、選択範囲を取ってください。(参照→便利な「グループコンテンツの選択」機能 の図4)



(1-1-2)選択範囲の保存。
選択された状態のまま、メニュー→選択→選択範囲の保存を実行。
もしくはメニュー→ウィンドウ→チャンネルでチャンネルパレット(図2-3)を表示し、チャンネル保存ボタン(図2-3の赤い丸で囲んだ部分)を押下。
チャンネルパレット
〈図2-3 チャンネルパレット〉

チャンネル属性ダイアログ(図2-4)が出るので、名前を「肌」に変更し、OKボタンを押下。
チャンネルパレットの最後に、肌チャンネルが追加された事を確認する(図2-5の赤い丸で囲んだ部分)
チャンネル属性画面
〈図2-4 チャンネル属性画面〉
肌チャンネルが追加されたパレット
〈図2-5 肌チャンネルが追加されたパレット〉



(1-1-3)チャンネルを反転し保存。
チャンネルパレットで、「肌」を選択し、反転ボタン(図2-3の青い丸で囲んだ部分)を押下。

そして、「肌」チャンネルの目のアイコンを閉じて表示内容が見えない様にし、チャンネルパレットでは「RGB」を選択してください。
でないと、マスクがかかった見にくい色で表示されます(図2-6)。
PainterImage217
〈図2-6 マスクが表示された状態〉
(図2-6はマスクの色を、標準の赤色から紫色に変更して表示)

チャンネルを使用する場合、ここまでが下準備です。
(1-2) 着彩
まずは、初心者にも使いやすい個人的お薦めブラシを列挙します。
塗り
オイルパステル〈図2-7 オイルパステルカテゴリのオイルパステル〉
標準丸筆
〈図2-8 ティントカテゴリの標準丸筆〉

無地テクスチャを選択してこれらを使うと、CGらしい癖のない滑らかな塗りができます。
無地テクスチャの使い方は、Painterで下書きからペン入れの方法[3/4] の「無地テクスチャの作成」を参照してください。
ぼかし
水滴
〈図2-9 ブレンドカテゴリの水滴〉
オイルブレンド20〈図2-10 ブレンドカテゴリのオイルブレンド20〉
ソフナー
〈図2-11 ティントカテゴリのソフナー〉

オイルブレンド20は、Photoshopの指先ツール、ソフナーは同ぼかしツールの様なものです。

また、これら5つのブラシはレイヤーの透明度に対応していません
筆圧が低い状態で描くと、PhotoshopやSAIのように半透明にならずに、白くなります(図2-12)。
描き始めが白くなった状態
〈図2-12 描き始めが白くなった状態〉

ぼかしとして挙げたブラシバリアントも、レイヤー透明な部分に描くと白く描写されます。

これらの従来から搭載されているブラシでの現象を改善し、ぜひ透明度に対応していただきたいと切にコーレルに願うばかりです。



(1-2-1)レイヤーで色を塗る。
レイヤーパレットに移動し、肌の部分の色塗りを行います。
自由に着彩してください。この部分は手順などは特にありません。

着彩するのは「肌ベース」レイヤーでも新規レイヤーでも構いません。
新規レイヤーの場合、上図2-12の様な現象を回避するために、レイヤーパレットの「下の色を拾う」チェックボックスをオンにしておくと、下位レイヤーの色と混色されて塗れます。(図2-13)。
PainterImage33-1
〈図2-13 下位レイヤーの色の影響を受ける状態〉

残念ながらPainterでは、Photoshopの様にレイヤーの独立性を保持する塗り方というのは、あまり意味がありません。

今回は新規レイヤーは作らず、「肌ベース」に直接塗りました(図2-14)。
はみ出しなどは全く気にしません。
肌の部分が塗り終わった状態
〈図2-14 肌の部分が塗り終わった状態(部分)〉
(1-3) はみ出した部分を削除
不必要な部分を削除します。

(1-3-1)チャンネルの読み込み。
メニュー→選択→選択範囲の読み込みを実行。
もしくは、チャンネルパレットの読み込みボタンを押下(図2-15の赤い丸で囲んだ部分)か、ショートカットCtrl+Shift+G。
チャンネルパレット
〈図2-15 チャンネルパレット〉

選択範囲の読み込み画面(図2-16)の、使用チャンネルプルダウンリストで「肌」を選択、OKボタンを押下。
選択範囲の読み込み画面〈図2-16 選択範囲の読み込み画面〉

肌以外の領域が選択された状態になりました(図2-17)
PainterImage227
〈図2-17 領域外が選択された状態(部分拡大)〉



(1-3-2)選択範囲内を削除。
メニュー→編集→消去(もしくはBackspace)を実行。
はみ出した部分が削除されました(図2-18)。
はみ出した部分が削除された状態(部分拡大)
〈図2-18 はみ出した部分が削除された状態(部分拡大)〉

(その2) 下地レイヤーそのままで利用する方法

作業の流れは、チャンネルを利用する方法と同じです。
チャンネルに保存する代わりに、下地レイヤーそれ自体を、選択範囲の元として使用します。
(2-1) 着彩
基本的には上記(1-2)の内容と同じです。
しかし、肌ベースレイヤーに(はみ出しを気にせず)直接塗ってはいけません。下地レイヤーの上に必ず新規レイヤーを作成し、それを塗る様にしてください

必要ならば、レイヤーパレットの「下の色を拾う」をチェックし(図2-13)、下地レイヤーで塗った色と混色しながら塗ると良いと思います。

この手段で注意すべきは「下地レイヤーそれ自体の着色した領域を変えてはいけない」と言うことです。


どうしても下地レイヤー自体に塗りたい場合は、必ずレイヤーパレットの「透明度ロック」チェックボックスをオンにしてください。

ただ透明度ロック状態では、透明度ロック状態でぼかすと黒が混ざることへの対処法でも書いた、黒が混じるという現象がおきますので注意が必要です。
なので、直接下地レイヤーに塗るというやり方は、個人的には、お薦めしません。

(2-2) はみ出した部分を削除
はみ出したレイヤーが全くない場合は、この作業を無視してください。

(2-2-1)レイヤー「肌ベース」の選択範囲を取る。
(1-1-1)の作業と同じです。肌の領域が選択され、上図2-2と同じ状態になります。

(2-2-2)選択範囲の反転。
メニュー→選択→選択範囲の反転(またはCtrl+I)を実行。

(2-2-3)選択範囲内を削除。
メニュー→編集→消去(またはBackspace)を実行。
はみ出した部分が削除され、上図2-18と同じ状態になります。



クリッピングマスク的な塗り方の補足情報に続く



関連エントリー
Painterでのクリッピングマスク的な塗り方[1/2]
◆Painterでのクリッピングマスク的な塗り方[2/2]
クリッピングマスク的な塗り方の補足情報

便利な「グループコンテンツの選択」機能

この作例は、ピアプロ・キャラクター・ライセンス(PCL)に基づいて、クリプトン・フューチャー・メディア株式会社のキャラクター「初音ミク」を描いたものです
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Painterでのクリッピングマスク的な塗り方[1/2]

Painterにはクリッピングマスク機能がありません。

コミック系イラストでクリッピングマスク機能を利用するには、「下地レイヤーを作成し、はみ出しを気にせず塗り込む」という作業を行います。
なのでPainterで、同様の作業量同じ効果を出す手順を示します。

要旨としては、チャンネル(マスク)を使った着色下地の作り方[2/3] の「チャンネルの応用」と同じですが、これを作業手順にまで落とし、詳しく書いたものです。
warning_32q補足
クリッピングマスク機能とは、「下位レイヤーAに描写された部分しか、上位レイヤーBでも表示がされない」(=レイヤーAに描かれていない部分はレイヤーBでもマスクされ隠れてしまう)機能のことです(図1-1、図1-2)。
クリッピングマスク前(Photoshop画像)
〈図1-1 クリッピングマスク実行前〉
クリッピングマスク後(Photoshop画像)
〈図1-2 クリッピングマスク実行後〉

この機能は、PhotoshopやSAIなどに搭載されています。

下地レイヤー作成用の塗りブラシを作る

Painterに標準搭載されているペンカテゴリの「べた塗り」ブラシ(図1-3)は、ブラシサイズが一定なため、微妙に不自由に感じることがあります(図1-4のa)。
ペンカテゴリのべた塗りブラシ
〈図1-3 ペンカテゴリのべた塗りブラシ〉

なので、ペンの筆圧に反応してブラシサイズが変わる「べた塗り」ブラシを別個作ります。
イメージとしては、「漫画を描く時にベタ用に使う筆ペン」に近い感覚のブラシバリアントです(図1-4のb)。
べた塗りブラシと改造したべた塗りブラシの筆致差
〈図1-4 べた塗りブラシ(a)と改造したべた塗りブラシ(b)の筆致差〉


まず、PainterでSAI風の鉛筆ブラシを作る方法の、「ブラシのバックアップコピー」を参照して、「べた塗り」ブラシバリアントのバックアップコピーを作成します。
名前は、好きなようにつけてください。ここではとりあえず、「下地べた塗り」としておきます。

作った「下地べた塗り」ブラシバリアントのブラシパラメータの各項目を、下図1-5の様に変更します。
サイズと間隔パレット
〈図1-5 サイズと間隔パレット〉

【サイズ】
最少サイズ:0%
表現設定:筆圧
サイズ刻み:1%

【間隔】
キュービック補間:5

ブラシパラメータ変更後は、ブラシカテゴリのメニュー画面で、「バリアントの保存」を実行し、値を保存してください。

これで、下地レイヤーを作成するためのブラシの準備が整いました。

下地レイヤーを作る

今回、肌の部分の下地レイヤーを作成します。

(1) 主線とキャンバスの間に新規レイヤーを作成し、名前を分かりやすい様に変更。
今回は「肌ベース」にしました(図1-6)。
レイヤーパレットの状況
〈図1-6 レイヤーパレットの状況〉

また今回の様に手で塗る場合、作業注意点が2つあります。

(その1) キャンバスを白以外の色で塗り潰す。
これは塗り残しがあっても分かるようにするためなので、下地レイヤー(ここでは「肌ベース」)に塗る色との差が分かりやすい色であれば何色でも構いません。作例の様なやや暗い緑(中間色)がお薦めです。

(その2) 主線レイヤーの合成方法を「乗算」に変更。
線の太さ部分の塗り忘れをなくすために行います。なので、これは下地レイヤー作成中だけで結構です。

(2) 下地べた塗りブラシで下地部分となる領域を丁寧に囲むように塗る(図1-7)
下地レイヤーの状況(部分)
〈図1-7 下地レイヤーの状況(部分)〉

(3) (2)で囲んだ部分を、ツールボックスのバケツツール(図1-8の赤い丸で囲んだ部分)で塗り潰す(図1-9) 。
ツールボックスのバケツツール〈図1-8 ツールボックスのバケツツール〉
PainterImage5
〈図1-9 塗り潰し(部分)〉

同様に、腕・足などの該当部分をブラシで塗り囲んだ後、塗り潰します。
小さい部分こみ入った複雑な部分は、バケツツールを使わずブラシで塗った方が早いです(図1-10、図1-11)。
塗り潰し(全体、作業途中)
〈図1-10 塗り潰し(全体、作業途中)〉
PainterImage27
〈図1-11 塗り潰し(全体、作業完了)〉

下地レイヤーについては、今までにも、選択範囲と着色下地の作り方[1/2][2/2]で作り方を説明しました。作例では、手で塗る方法で作成しますが、勿論、選択範囲と着色下地の作り方で作られても構いません。

ご自身が楽な(慣れている)方で作成してください。絵柄や、塗り分けようとする領域の大きさや形の複雑さによって、使い分けると良いです。


[2/2]に続く


関連エントリー
◆Painterでのクリッピングマスク的な塗り方[1/2]
Painterでのクリッピングマスク的な塗り方[2/2]
クリッピングマスク的な塗り方の補足情報
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Painterでの選択範囲と着色下地の作り方[2/2]

[1/2]からの続きです。

選択範囲の追加と削除

現時点で、選択漏れの箇所や、顔の他にも耳、首などの肌の領域を追加したいので(図2-1)、選択範囲に追加することにします。
選択範囲に追加したい領域
〈図2-1 選択範囲に追加したい領域〉

選択マーカーが表示されている状態で、追加したい領域をShiftキー + クリック。すると、現在の選択範囲に追加されます。

逆に選択範囲から領域を外す場合は、Altキー + クリックします。


狭い領域では、誤って違う場所をクリックしやすいので、追加や削除をする場合は、該当箇所の画面を拡大表示しておく方が無難です。
誤った場所をクリックした時は、Ctrl+Zでやり直ししてください。


一応プロパティでも追加と削除ボタンがありますが(図2-2)、上記の方が手軽だと思います(特に追加する方)。
念のため補足しておくと、図2-2の赤い丸で囲んだ部分のボタンが追加モードで、青い丸で囲んだ部分のボタンが削除モードに切り替えるものです。
マジックワンドのプロパティ
〈図2-2 マジックワンドのプロパティ〉

選択範囲を追加した結果が図2-3です。
追加された選択範囲
〈図2-3 追加された選択範囲〉

選択範囲の拡大

図2-3では、選択された領域と主線の間にはわずかな隙間がある状態です。下地として機能させるには隙間があるのは良くないので、これを埋めるために選択範囲を拡大し太らせます

(1) 図2-3の状態のままメニュー→選択範囲→選択範囲の変換を実行。
すると(Painterが内部演算しやすくするために)パスベースの選択範囲にモード変換します(図2-4)。
このモードでは、図2-4の赤い丸で囲まれた8つのポイントが追加表示されます。
変換された選択範囲
〈図2-4 変換されたパスベースの選択範囲〉

(2) メニュー→選択範囲→選択範囲の調整→拡大を実行。
選択範囲の拡大ウィンドウがでるので、ここで太らせるピクセル数を入力しOKボタン押下。
大抵の場合は1もしくは2を入力すれば十分です。今回は2を入力しました(図2-5)。
選択範囲の拡大ウィンドウ
〈図2-5 選択範囲の拡大ウィンドウ〉

領域が2ピクセル分、太ります(図2-6)。隣接していた部分では、領域が合体した箇所もあります。
選択範囲拡大の実行結果
〈図2-6 選択範囲拡大の実行結果(左・選択状態、右・選択範囲を着色した状態)〉
warning_32q補足
上記(1)にある「選択範囲の変換」を実行しないと、選択範囲の調整のサブメニューにある「拡大」がグレイアウトして実行できません。注意してください。

下地レイヤーの作成

新規レイヤーを作り、現在の選択範囲で塗り潰して、下地レイヤーを作ります。

(1) レイヤーパレットの新規レイヤーボタン(図2-7の赤い丸で囲んだ部分)を押し、新規レイヤー「レイヤー1」を作成(Shift+Ctrl+N)。
レイヤーパレット内の新規レイヤーボタン
〈図2-7 レイヤーパレット内の新規レイヤーボタン〉

(2) 「レイヤー1」を「顔ベース」にレイヤーの名前を変更。
(3) 「顔ベース」レイヤーの透明度がロックされていないことを確認し、メニュー→編集→塗潰し(Ctrl+F)を実行。
レイヤー上で選択範囲が塗り潰された結果
〈図2-8 レイヤー上で選択範囲が塗り潰された結果〉

(4)細部の調整。
眉毛、目、鼻や口の描線部分に塗り残しがあるので、「ペン」カテゴリの「べた塗りブラシ」(図2-9)で塗り潰します。
ペンカテゴリのべた塗りブラシ
〈図2-9 ペンカテゴリのべた塗りブラシ〉

結果、このような状態になりました(図2-10)。
加筆した状態
〈図2-10 加筆した状態〉

この顔ベースレイヤーが、主線レイヤーの直下になるよう、レイヤーパレット内をドラッグで移動させて(図2-11)、更に細部の確認をします。
レイヤー移動後の状態
〈図2-11 レイヤー移動後の状態〉

細部を拡大し、肌の領域よりはみ出した部分は消し、隙間があった場合は塗って修正していきます(図2-12)。
下地レイヤーの修正作業図
〈図2-12 下地レイヤーの修正作業図〉

この作業は大変地味ですが、後々楽をするためにも丁寧に行ってください。

(5) 下地レイヤーの色を変更。
(5-1) 下地レイヤーを選択し、レイヤーパレットの「透明度ロック」のチェックボックスをオンにする。
(5-2)好きな色を選択し、メニュー→編集→塗潰し(Ctrl+F)を実行(図2-13)。
色変更の結果
〈図2-13 色変更の結果〉

塗り潰しの際に「選択色」ではなく「グラデーション」を設定すると、こんな感じにも変更できます(図2-14)
グラデーションで変更した結果
〈図2-14 グラデーションで変更した結果〉

Ver.9.5との比較

この作業一連はPainter11で行いましたが、同じ主線を使って、同様の操作をPainter9.5で行っても同じ結果になりません。

どの工程で異なってくるのかというと、上記の「選択範囲の拡大」の工程です。
Painter9.5の演算精度が甘く、適切な拡大ができないのです(図2-15)。
Painter9.5での結果
〈図2-15 Painter9.5で選択範囲の拡大を実行した結果〉

図2-15では拡大の結果、意図しない部分に選択範囲が飛び出しています。

これはまだましな方で、イラストによっては四方に飛び出しが発生したりしてました。
と言うわけで、Painter11ではマジックワンドツールや選択範囲の拡大が改良されてるのが分かります。

正直なところ、PainterのマジックワンドツールはPhotoShopと比較しても精度が悪く、このような下地レイヤーを効率的に作る作業に全く向きませんでした。Painter11では改良されて、使える機能になったのは重畳な事だと思います。


関連エントリー
Painterでの選択範囲と着色下地の作り方[1/2]
◆Painterでの選択範囲と着色下地の作り方[2/2]

便利な「グループコンテンツの選択」機能


この作例は、サイト「キタユメ。」のアバウトキタユメ。に書かれている「二次創作について」に基づき、『AXIS POWERS ヘタリア』の登場キャラクター「日本」を描いたものです
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Painterでの選択範囲と着色下地の作り方[1/2]

日本のコミック系イラストは、まず人物やモチーフをパーツ分け(細分化)し、そのパーツ分けした領域ごとに着色を行うという手法が一般的です。
この手法では、主線のペン入れが終わった後、つまり色を塗る前に下準備として、パーツ分けした下地レイヤーを制作する必要があります。

この方法の一つが、以前記事に書いた「チャンネル(マスク)を使った着色下地の作り方」なのですが、今回は主線レイヤーからマジックワンドツール(自動選択機能)を使った下地レイヤーの作成方法を説明します。

今回も、線画が主線レイヤーとして既に作られている状態から始めます(図1-1、図1-2)。
主線レイヤーに描かれた絵
〈図1-1 主線レイヤーに描かれた絵(白い部分は透明)〉
現在のレイヤー構成
〈図1-2 現在のレイヤー構成〉

なお、主線レイヤーの作り方は、Painterで下書きからペン入れの方法[4/4]を参考にしてください。

マジックワンドの使い方

(1) ツールボックスのマジックワンドツール(図1-3の赤い丸で囲んだ部分)をクリック。
カーソルがマジックワンドのアイコンに変化します。
ツールボックス内のマジックワンドツール
〈図1-3 ツールボックス内のマジックワンドツール〉

(2) 顔の部分をクリック(図1-4)。
クリック箇所
〈図1-4 クリック箇所〉

顔面部分の領域を選択するためなので、顔の中央をクリックしました。するとクリックした箇所から地続きの部分が、選択された状態になります(図1-5)。
なお、図1-5で見られる点滅する線のことを、Painterでは「選択マーカー」といいます。
地続きの領域が選択された状態
〈図1-5 地続きの領域が選択された状態〉

現在選択されている範囲が分かりやすいように、領域を任意の色で塗り潰すと図1-6になります。(見やすくするために行っているだけで、実際の作業では必要ありません)
選択範囲を着色した状態
〈図1-6 選択範囲を着色した状態〉

これは、マジックワンドのプロパティ値が標準のままで実行した結果です。

プロパティの「許容値」を標準値の32から87に変更して(図1-7の赤い丸で囲んだ部分)、(2)と同様の操作を行うと、実行結果が変わります(図1-8)。
マジックワンドのプロパティ
〈図1-7 マジックワンドのプロパティ(許容値変更後)〉
許容値を変更した実行結果
〈図1-8 許容値を変更した実行結果(左・選択状態、右・選択範囲を着色した状態)〉

比較すると分かる様に、許容値を大きくするとクリックしたポイントとの地続き判定が甘くなり、結果、広い領域を選択する様になります。逆に値を0に近づけると判定が厳しくなり、選択される領域が狭まる様になります。

望む領域に近い範囲を自動選択するためには、許容値を適宜変更し調整して実行するようにしてください。描かれた線画の画風によって適正値がかなり変わってしまうからです。
余り値を大きくすると、意図しない領域まで選択してしまいます(図1-9)。
許容値120で実行した結果
〈図1-9 許容値120で実行した結果〉

領域選択をやり直す場合は、
  • Ctrl+Z(やり直し)
  • Ctrl+D(選択解除)
  • メニュー→選択→選択解除実行
これらいずれかで行います。個人的にはCtrl+Dのショートカットで選択範囲を解除する方が便利だと思います。

[2/2]に続く


関連エントリ
◆Painterでの選択範囲と着色下地の作り方[1/2]
Painterでの選択範囲と着色下地の作り方[2/2]

便利な「グループコンテンツの選択」機能


この作例は、サイト「キタユメ。」のアバウトキタユメ。に書かれている「二次創作について」に基づき、『AXIS POWERS ヘタリア』の登場キャラクター「日本」を描いたものです
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