Painterの備忘録的なアレ

Painter 2018 リリース!(2017/06/28)

Painter関連本(その2)

PhotoshopやSAIに比較すると、Painterのメイキングやハウツー本というのは、現状ほとんど出版されていません。
そのいった状況の中でも、比較的新しいメイキング本が、これです。

【Amazon.co.jp】
ペンタブレットによる イラスト彩色 プロフェッショナルテクニック (プロの現場から学ぶ!)
ペンタブレットによる イラスト彩色 プロフェッショナルテクニック (プロの現場から学ぶ!)

発売が2010年の8月。
三人のイラストレーターによる共著で、山下しゅんや氏(表紙 中央)、, Wolfina氏(表紙 左)、森永こるね氏(表紙 右)となっています。
(以下、敬称略)

Painterを使っているのはこのうちの二人で、山下しゅんやとWolfina。

〔山下しゅんや〕 Painter X(10)+ Photoshop(バージョン記述無し。おそらくCS3)
〔Wolfina〕  Painter 11 + Photoshop CS4
〔森永こるね〕 SAI + Photoshop 5.5

内容の一部については、Amazonにて「中身検索」で見ることが可能です。


ページ数については各人およそ50P~60Pで、各ソフトウエアの使い方について説明されているものではありません。
「こういう絵を、こういったソフトウェアで、こういう風に使って描いていきます」と製作過程を詳らかにしているといった感じです。

その工程の途中で、こういう風に使うと便利ですよ、といったTipsも少ないですが混ざっています。なので、読む人のソフトウェアの理解度によっては、「この機能ってそういう使い方もできるのか」という発見があるかもしれません。少なくとも自分はありました。

ただ各ソフトウェアのトリッキーな使い方をしているというものはなく、割と素直な使い方をしているメイキングといった印象です。

山下しゅんや編

「Painter」というものに特化した見方をするならば、山下しゅんやのメイキングが、初心者の役に立つと思います。

特に、0.5のシャープペンシルでクリンナップした主線をスキャン、Painter10のデジタル水彩で着色→乾燥→着色という工程はデジタル水彩の特性を理解しやすいと思います。
デジタル水彩ではみ出しを気にせず塗り、後からデジタル水彩消しゴムではみ出しを消す、という旧水彩そのまま手順をされているのに、読んだとき懐かしさを覚えました。
デジタル水彩を乾燥した後は、通常のブラシバリアントでも描画可能なので、チョークカテゴリのバリアントを使って描きこみながら修正、調整をしていく手法も、Painterの作画方法としては定番の一つです。
この方法はPainter11でもPainter12でも、もちろん可能で、率直にいって真似しやすい技術です。

Wolfina編

Wolfinaは Painter → Photoshop → Painter → Photoshop という感じで、二つのソフトウェアをかなり頻繁に行き来しています。
各工程中、各パーツのマスクレイヤー等、目的のものを作りだすための記述が、説明文章も図も分かりにくく、このメイキングは中級者以上を対象としている印象を受けました。
Painterはスキャンした下書きを清書する際と、純粋に着色する工程で使っているのみです。CGの過程上で生まれてくる、煩雑な作業部分はPhotoshopで行う、と分担してました。

というか、頭から最後まで滝のように一気に説明されているので、文章の構成が正直よくない。分かりやすくなっていない。中項目や小段落をつくって「作業の目的はなにか?」と明確にして説明をした方が、読むほうからすれば分かりやすいと思います。これは編集側の仕事ですが。

Wolfinaのメイキングを見てPainterを理解したいなら、古い本ですが「キャラクターをつくろう!CG彩色テクニック 8 」の方が分かりやすかったと思います。(ただし、こちらはPainter 8で製作している)

【Amazon.co.jp】
キャラクターをつくろう!CG彩色テクニック 8 (キャラクターをつくろう!)
キャラクターをつくろう!CG彩色テクニック 8 (キャラクターをつくろう!)

森永 こるね編

申し訳ないですが、自身がさほどSAIに精通していないのでコメントは控えさせてください。
ただ読んでて複雑なことをされていないので、SAIの使い方が簡単にでも一通り分かっているのなら、十分役立つメイキングだと思います。
主線をペン入れレイヤー(ベクター)で描いているあたりは、技術的に参考になると思います。



《関連サイト》
ペンタブレットによる イラスト彩色 プロフェッショナルテクニック 目次(技術評論社のページ)
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PainterでSAI風の鉛筆ブラシを作る方法

SAIに標準で搭載されている「鉛筆」ブラシ(サイズ1.0)を、Painterで再現してみます。

記事の趣旨としては、Painterのブラシカスタマイズの初歩中の初歩をやるというものです。なので、既にどんどんブラシを改造されている方には、この記事は役に立たないと思います。

Painter初心者で、まだブラシカスタマイズをやった事がないと言う人向けの記事です。


前回の「Painterの手ぶれ補正について(その2)」の内容から、ブラシセレクタで、鉛筆カテゴリのシャープペンシル1(図1)を選択した状態から開始します。
鉛筆カテゴリのシャープペンシル1
〈図1 鉛筆カテゴリのシャープペンシル1〉

ちなみにPainterでは、「シャープペンシル1」等、各ブラシカテゴリにあるブラシ単体のことを、公式には『ブラシバリアント』と言います。これはPainter独自の言い方のようで、PhotoShopやSAIではブラシをブラシバリアントとは言っていないようです。


ブラシのバックアップコピー

ブラシを作る際、0から作るのではなく、既存のブラシを改造する(カスタム)ことで作ります。
そのために基礎となるブラシ(ここではシャープペンシル1)のバックアップを作り、そのコピーしたブラシバリアントをもとに作成していきます

(1)ブラシセレクタがシャープペンシル1であることを確認。
ブラシセレクタの右側にある三角のアイコン(図2の赤い丸で囲んだ部分)をクリック。
ブラシセレクタ
〈図2 ブラシセレクタ〉

(2)ブラシを複製し保存。
ブラシカテゴリのメニュー画面(図3)で、バリアントの保存をクリック。
ブラシセレクタのメニュー画面
〈図3 ブラシセレクタのメニュー画面〉

バリアントの保存画面(図4)で保存名を入力します。ここでは「SAI風鉛筆」としました。
バリアントの保存画
〈図4 バリアントの保存画〉

ここで入力した名前が、ブラシ名としてPainterに登録されます。

ここで登録する時には「選択色も保存」のチェックボックスがオフであること(図4の赤い丸で囲んだ部分)を確認して、OKボタンを押してください。

(3)ブラシの確認。
ブラシセレクタで、鉛筆カテゴリ内に「SAI風鉛筆」が追加されていることを確認してください(図5)。
鉛筆カテゴリのSAI風鉛筆
〈図5 鉛筆カテゴリのSAI風鉛筆〉

現時点で、SAI風鉛筆は、名前が違うだけでシャープペンシル1とまったく同じブラシです。なので、これをもとにブラシパラメータの各項目を変更していきます。

変更の仕方はブラシコントロールで行う方法と、ブラシクリエータで行う方法の2通りがあります。


ブラシコントロールで変更する方法

ブラシにまつわる項目はメニュー→ウィンドウ→ブラシコントロールでリストアップされたもの全てです(図6)。
ブラシコントロールの項目
〈図6 ブラシコントロールの項目〉

しかし、ブラシの種類によって変更できるものと、できないものがあります。
できない項目は、項目内の詳細項目がグレイアウトした状態になります(項目パレットの展開はできます)。

今回の改造元になったシャープペンシル1は、昔のバージョンから搭載されている古典的ブラシのようなものですので、ブラシコントロールの
・一般
・間隔
・サイズ
を変更します。


(1)一般の変更。
一般パレット(図7)を開き、該当する詳細項目を図7のように変更。
一般パレット
〈図7 一般パレット〉

手法:塗潰し
サブカテゴリ:塗潰し+ソフト
不透明度:100%
表現設定:筆圧

(2)間隔の変更。
間隔パレット(図8)を開き、該当する詳細項目を図8のように変更。
間隔パレット
〈図8 間隔パレット〉

キュービック補間:5

(3)サイズの変更。
サイズパレット(図9)を開き、該当する詳細項目を図9のように変更。
サイズパレット
〈図9 サイズパレット〉

サイズ:1.2
最少サイズ:0%
表現設定:筆圧

(4)変更した詳細項目の保存。
ブラシカテゴリのメニュー画面(図3)で、バリアントの保存をクリック。
すると図10のようなアラート(注意)画面が出るので、はいボタンを押下します。
アラート画面
〈図10 アラート画面〉

これで、SAI風鉛筆の設定が変更保存されました。


ブラシクリエータで変更する方法

もう一つの変更方法です。
メニュー→ウィンドウ→ブラシクリエータの表示を実行すると、通常画面からブラシクリエータ専用画面(図11)に遷移します。
ブラシクリエータ専用画面
〈図11 ブラシクリエータ専用画面〉

図11はPainter内にあるブラシ改造専用作業場みたいなもので、新たなブラシの作成・改造を行うものです。

このブラシクリエータ画面内のストロークデザイナタブ(図12の赤い丸で囲んだ部分)で表示される項目は、前述のブラシコントロールの各項目と全く同じですので、こちらでストロークを確認しつつ変更されてもかまいません。
ブラシクリエータ内ストロークタブ
〈図12 ブラシクリエータ内ストロークデザイナタブ〉

ブラシクリエータ専用画面を閉じた後は、上述の(4)変更した詳細項目の保存の「バリアントの保存」を行ってください。


初心者ならば、こちらのブラシクリエータの方が、カスタムブラシを作る際に、便利な部分もあると思います。
しかし、ある程度項目を覚えていたり、実際絵を描きながら動的に値を変更できるという利点から、ブラシコントロールの方を使うユーザーの方が多いようです。
(参考:Painterの手ぶれ補正について(その1)ブラシコントロールパレットの使い方


warning_32q補足1
今回作成したブラシ直径サイズを1.2にしていますが、体感的にこれがSAIの標準1.0と同程度と判断したためです。
これより細いブラシは1.0となりますが、SAIより若干ストロークのジャギー(縁のギザギザ)が目立ちます。

SAIで1.0より小さい、0.8や0.7といったサイズのブラシがありますが、あれはブラシサイズ的には1.0です。不透明度を80%や70%にして目の錯覚を利用し、線を細くみせているのです。
なので、0.8や0.7が欲しい方は、SAI風鉛筆の不透明度値を下げて使用してください。

warning_32q補足2
ブラシコントロールの方法ならばVer.6以降、ブラシクリエータの方法ならばVer.8から11までのバージョンで有効です。
ただし、Ver.8のみブラシコントロールが搭載されていないので、Ver.8ではブラシクリエータで詳細項目の値を変更してください

Ver.12では、ブラシクリエータ機能は廃止され、無くなりました。

warning_32q補足3
当然のことながら、ブラシトラッキングの設定は行っていることが前提です。
ブラシトラッキングの設定のやり方は「Painterで下書きからペン入れの方法[1/4]」を参照してください。


関連エントリ
Painterの手ぶれ補正について(その1)
Painterの手ぶれ補正について(その2)
PainterでPhotoshop風のブラシを作る方法
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